第7章 幼馴染と同郷組 by,幼馴染
この状況、なんか今朝方にもアイリスであったよな。
これじゃあ俺が女の子なら誰にでも手を出すチャライ男と思われてしまう。
僕は紳士だ。
繰り返す。僕は紳士だ。
リック「……くぅ」
押し倒されたまま、胸中にいるリックに視線を落とすと、俺の胸に埋もれたまま眠っている。
さっきほどの力はなく、引き剥がしてゆっくりとベッドにきちんと寝かせた。
毛布をかぶせ、俺は空いたベッドのほうに向かう。
その時、目の端に捕らえたワインボトルを見て思ったのは1つ。
リックに酒を飲ませてはいけない。
あー…結局予定通り行かなかったわ。
色々横槍が入ってきたのもあって駄目だった。
明日からやろう。
………
……………
…………………
いや、明日から頑張る的なものじゃないぞ。
―――翌朝 食堂―――
アイト「と、言う訳で俺達の業務に協力してくれる3名の兵士だ」
リック「何時捕まえたの?」
アイト「昨晩」
幹部食堂で朝食を食べながら、今朝方支部長から頂いたトロスト区憲兵のリストを見せながら、ついでに昨晩の3名を配下に置くことを通達。あっさり了承してくれた。
リック「今日はどうするの?」
アイト「俺は避難所に行って来る。リックには今日一日半編成を頼みたい。あの3人こき使っていいから」
リック「分かった。死ぬ二歩手前まで使う」
食糧難といわれつつ豪華な食事を食べながら今日一日の業務について話し合った。
リックにはデスクワーク。俺はブルーカラーと行って来ます。
それにしても当たり前の夢の中で睡眠を取る事に慣れてきてしまっている。
今では逆に現実に帰られるのか心配になってきた。
心配と言えば…。
アイト「リック…頭痛とかないか?」
リック「? ぜんぜん?」
アイト「」
酒癖は悪い。昨夜の事は覚えていない。
彼女にお酒を与えてはいけませんね…。