第7章 幼馴染と同郷組 by,幼馴染
リック「いっつも影が薄いとかウェンの陰とか言うけどさぁ…」
アイト「はい」
リック「なんなの、兄妹が一緒にいるのがそんなに可笑しい事かってんだ!!」
アイト「いえ、とても仲が良くて言いかと」
リック「アイトは分かってくれるんだぁ…うれしい」
アイト「ありがとうございます。でも前屈みなるのはやめてください。見えそうです」
リック「…見たいのぉ?」クスクス
なにこの状況。
風呂から帰って来るなりリックに抱きしめられるわ。
甘えてくるわちょっといい香りするわ。胸がさっきからチラチラ見えそうになるわ…。
広い1Rの部屋にベッド2つとチェスと2つ。そしてベッド横に置かれた小さなテーブルの上にある封のされたワインボトルと飲み掛けのワインボトル見れば状況は把握出来ますが、
リック「ほらぁ…アイトも飲みなよ」
リックの酒癖悪過ぎやしませんか?
普段見るものとのギャップが大き過ぎてお兄ちゃんヤバイデス。
アイト「リック。もう寝よう。な?」
リック「……一緒に?」
ベッドに腰掛けていたリックは隣に座る俺との距離を詰めそんな事を言い出した。
そんな事したら僕の理性が崩壊します。
上目遣いとシャツから覗く胸元が大変結構です。ありがとうございます。
僕は紳士でもあるけどそれ以前に16歳の健全な男の子です。
妹ならまだしも同い年の女の子と一緒に寝るのはヤバイデス。
アイト「ベッドが2つあるのに一緒に寝る理由は?」
リック「…ひとりぼっちは寂しいもんな」
アイト「いいよ。一緒に寝てやる――――――って流れにはしねぇよ」
リック「むぅ…じゃあ、」
ヒュッ
え?
ベッドに腰掛けていた俺のシャツを背中から引っ張りベッドにハッ倒された。
そして起き上がる間もなく上にリックが覆い被さって来た
一瞬気を取られた隙に明かりも消し、そして俺に覆いかぶさる。
コイツ、できる…。
いや、違う違う。褒める所じゃない。
リック「…変な事してもいいんだよ?」
アイト「しませんからもう寝ましょう」
この子、こんなに力強かったか? 引き剥がせないんですけど…。