第7章 幼馴染と同郷組 by,幼馴染
余裕っす。戦況は常に俺の味方だった。
あの後、一回勝負のポーカーをし、結果は圧勝。
背の低い兵士はK3の3カード
目付きの悪い兵士は5~9のストレート
そして黒髪短髪の兵士はJ3と4ワンのフルハウス
皆ドヤ顔でこちら見てくるのでA4のフォーカードを見せて青ざめさせてあげました。
本当は3人が組んでイカサマをしているのは短髪の兵士が配っている最中に分かっていたが、黙っていた。
『ボトム・ディール』デッキの一番下のカードをしれっと配る難易度の高いテクニック。
ってじいちゃんが教えてくれていたから気付けたのだが…爺ちゃん以外がやってる所を見たのは夢の中といえど初めてだ。
そもそも現代で使う機会が無いから当然だろう。
で、結局イカサマをしてまで負けた3人は渋々ながら俺の下で働く事になった。無論、契約書にサインを欠かせた上での話だ。
これで反抗する様なら社会的に抹殺してやる。
3人はたいした事はしないだろう位の感覚のようだが、明日から死ぬ気で働いてもらおう。
ガチャ。
ベッドに寝転がっていたらノックもなしに突然誰かが入ってきたものだから慌てて飛び起きた。
リック「…あ、いた」
ドアの所に居たのは髪を降ろし、首にタオルを掛けてゆったりとした服を着ていたリックだ。
制服のときとはかなり印象が違う。髪を降ろしているのもだが…。
いや、俺は紳士だ。女の子の身体的特徴を言うのは駄目だろう。
リック「お風呂上がったよ」
アイト「おおおおおおおう」
リック「……? どうしたの?」
アイト「っ!! いいいや…、なんでもない」
そのキョトンとした顔やめろ! 凄いドキッとしたじゃねぇか。
そして…うん。風呂行こう。落ち着こう。
アイト「じゃあ、行って来る」
洗面具と着替えを持ってを早足で部屋を出た。
おい、凄いなアイト・レオンハルト
君はあんな可愛い同期の友達がいて平然としていられるのか。
一瞬でも疚しい気持ちになった僕に貴方は何て言うでしょうか。
……削ぐ、ですよね。
それにしても、制服のときは分からなかったがリックってば着やせするタイプなんですね。立派なものをお持ちで…。