第6章 幼馴染と同郷組 by,同郷組
運河沿いに座り、ちょっと遅い昼食を始めた。
アイト「本当にこの世界の憲兵団って嫌われ者だな」
リック「快適な暮らしを求めてきたクズばかりだから…。働いている憲兵なんて本当に稀。後は…察して」
アイト「アイトやリックたちは何でそんな憲兵団に?」
殆ど食べ終えてポテトも半分近く食べているリックにその質問をぶつけた。
先日の昼食の時にも思ったが、リックはかなり早食いだ。その上よく食べる…。その割りに栄養は上まで行っていないようだが…。
リック「三人で訓練兵団の時に言った。憲兵団をあるべき姿に戻そうって。だから私達は上に上がるため汚職にも手を出した。私達の年齢で分隊長の地位は異例と言われた」
アイト「俺なんか現在進行形で団長クラスだけどな」
リック「アイトは仕事を選ばなかったらしいからどんどん昇進した………それに、」
運河のほうをずっと見ていたリックは身体を向け、ジッと俺を見ながら続けた。
リック「その頃『偶然にも』班長や分隊長の席が私達の所とアイトの所で3人分空いてしまった。だから功績のあった私達もなれた」
また『偶然』か。本当に都合の良い言葉だ。
リック「ただ、私達の昇進を良く思わない人間も居た。だから私達は――――」
アイト「冤罪を掛けられた」
黙って頷くリック。
リック「汚職をしていたのは事実。今回のは私達の私情で行われた事になっている」
彼女達の容疑は商会長の殺害と死体遺棄だったか。
成程。アイリスの時もそうだが内部の人間で彼女達の業務を知っている人間なら尤もらしい罪状を当てる事が出来るのか。
そうなると俺はどうなる…?
アイト「なぁ、俺とリック達って何処の配属だったんだ?」
リック「私達はストヘス区勤務だった。ただ、アイトは分からない。てっきり同じ場所になるかと思っていたけどストヘスには居なかった、彼も教えてくれなかった」
訓練兵団時の友人にも話さないとは、…もしかして最初から言えない様な、それこそ勅令憲兵にでもなっていたんじゃないか?
リック「…もういい? あんまり前の話はしたくない」
アイト「あ、ごめん…」
本音だろう。あまり思い出したく無い記憶だったんだ。こっちに来てから余計な詮索してばかりだ。