第6章 幼馴染と同郷組 by,同郷組
リック「いや…前より接しやすかった。だから不審に思ったんだけど」
喜んでいいのか罵倒されているのか。
アイト「それでもリックは隼人じゃなくてアイトが好きだった訳なんだからそんな想い人を消してしまった殺してしまったようなもんだ。本当に何てお詫びしていいのか…」
雰囲気が似ているとはいえ別に俺の事を好きになったわけじゃない。本来のアイトに想いを寄せていたんだ。そんな彼を俺は消してしまった。夢の中でこんな思いするとは思わなかった。
リック「でも、貴方はアイトに凄く類似している。正直、ぎりぎりまで私達も気付かなかった」
そんなに俺とアイトは似ているのか。
でもやっぱりリックには申し訳無い事をしてしまった。
リック「アイトはよく東洋の国の話をしてくれる。アジアというのはアイトに教えてもらった…」
アイト「アイトって東洋の人なのか?」
リック「それは…聞いていない。珍しい名前だとは思っていたけど」
ふぅん…。でもこの世界でそこまで日本の文化に詳しいってのも珍しい。
そうか、それなら日本刀を持っていた事にも納得できる。東洋の人間化はともかく日本の文化が好きな人ではあるらしい。
リック「貴方の話だと、貴方は昨夜私達と合流した時からこちらに来ているって事になる」
アイト「あぁ」
リック「……それ以前の記憶は?」
すいません、全く無いんです。
俺が無言で首を振るとリックは少し残念そうな表情を見せた。
記憶があったら上手く誤魔化せたかもしれないですしね。
リック「記憶があったらそもそも疑わないか…」
本人自ら気付いたようです。
アイト「まぁ…アイトみたいな振る舞いは出来ないかもしれないけど俺なりに考えて行動してみる」
リック「…分かった。私も貴方をサポートする。それで…」
何やら困り気味なリック。流石にこれは分からないからどうしたのか聞くと、
リック「これから貴方は…隼人と呼ぶべきなのだろうか…?」
アイト「…アイトでお願いします」
そんな少しギクシャクした感じながらも馬車はトロストへと順調に進んでいった。