第6章 幼馴染と同郷組 by,同郷組
なにこの状況。
何でリックは今馬車の荷台で俺に『ジャパニーズDOGEZA☆』をしているんだろう。
アイト「待って。俺を置いて行かないで。何がどうしてリックは今土下座してるの? それこの国では普通しない侘び方だよね」
リック「っ!! 疑う余地は無い……。貴方は本当にアイトなんだ」
待って。急展開過ぎて付いて行けない。
リック「…クナイをくれたのはアイト。その時言っていた。『アジアにある島国にミエケンという場所がある。其処にいるニンジャていうスパイ達が使っているというナイフだ。そいつ等はイガリュウっていう流派で他にも---』って」
この世界に隼人として来ていたらアイトさんとは凄く話が弾んだと思う。いや、一日語り合っていられそう。
リック「…ならやっぱり貴方はアイト?」
アイト「現実の世界では隼人って言うんだけど…」
リック「……理解に苦しむ。」
そうだと思います。僕もこの世界でそんな事カミングアウトするとは思ってませんでしたし…。
リック「…でも、それなら様子が変だったのも納得がいく」
アイト「あ、信じてくれるんだ」
リック「あの質問をして直ぐに返せるのはアイトしかいない。信じられないけど信じるしかない…」
ですよね。俺だって逆の立場だったら信じられないもの。
いや、急に此処は俺の夢の中の世界でなんて言い出したらその場でコイツヤバイと思うでしょ。
リック「でも…此処は私達にとって現実の世界」
アイト「まぁ…そうだよな。だから今までのアイトさんと少し印象が違うかもしれないけど勘弁して下さい」
リック「…大丈夫。直ぐ慣れる」
苦無を袖内に収めてようやく一段落した。
いや、してもないか。まだ到着まで5、6時間ある。
ちょっとアイトの事をリックに聞いてみるか。
そもそも何でアイトは苦無なんかリックにあげたんだろ。