第10章 2=1+1=2
リック「・・・・・・・・・」
アイト「・・・・・・・・・」
リック「・・・・・・・・・」
アイト「・・・・・・・・・」
リック「・・・・・・ハッΣ(゚Д゚)」
アイト「・・・どうした?」
いや、分かってはいる。何かに気づき、そして意味が分かってしまって顔を赤らめているリック。
さっきの自身の言葉がとんでもない発言をしていたことに気付いたみたいだ。
リック「違っ・・・。そういう意味じゃない。友人として好き」
でしょうね。そりゃそうだ。
リックをイジるのを楽しみつつ、オレ達は貴重な午後の休日を過ごした。
普段は一人で過ごす休日。
兵舎から出て街中のカフェでのんびり珈琲でも飲みながら読書を嗜む。
あまり人と接しないオレにとってこの時間は貴重で楽しみの時間の一つだ。
が、双子によってその時間も最近は取れていない。
しかし、この時間も悪くない。
何時まで続くか分からないこの関係。
失うのが怖くて避けていた。
そんなこちらの気持ちも知らないで入り込んで来やがって・・・。
ウェンとリック・・・ねぇ。
リック「・・・見易い」
アイト「完全に視力に合わせてるからな」
眼鏡店で購入したリックの新しい眼鏡。
銀フレームだが顔にフィットしやすい構造で、戦闘職用に壊れにくく、長時間掛けていても疲れない様に軽量に作られている。
勿論値段も相応だが、リックには値段を聞かせず購入した。
後で値段を聞いて引かれても困る。
夕食も外で済ませてオレ達は兵舎に帰った。
こんな休日も悪くない。
友人という存在と過ごす時間。
今だけは人らしくこの時間を楽しんでも罰は当たらないだろう。