第8章 残業手当
アルミンにあんな事言った矢先にこの世界で言う外の世界の話を憲兵が話して良いのか疑問だが・・・。
そろそろ夜勤組に遭遇する頃だ。
家屋が横に並ぶ大きな一本道の先に見えた巨人の領域と人類との領域の門。
改まって見ると本当に大きな壁だ。
これを越える超大型巨人ってどんだけデカいんだよ・・・。
直後、パシュン! と言う乾いた発砲音とキリキリキリと何かを擦る金属音が耳に響いた。
リック「っ!? この音・・・」
アイト「何の音?」
リック「立体機動装置の音。でも・・・誰がーーー」
誰が使っているのか、そう言いたかったのであろう言葉を遮ったのは正にその立体機動装置の持ち主。
暗闇で俺達が見えなかったのか、安心しきって屋根から地上に降りたようだ。降りてきた人物の兵団ジャケットの背中には剣が交差したエンブレム。
訓練兵団か?
リック「あなた、」
「!? うわぁっ!?」
やはり気付いていなかったみたいだ。
リックの声に振り向き、振り向き際にブレードを抜いて臨戦態勢を取った訓練兵と対峙する事になった。
「アンタら・・・民間人か?」
どうやら俺達の事を知らないみたいだ。
リック「えぇ」
はい、嘘です。
「なんだよ・・・もう追いついたのかと・・・」
ホッと安心して半刃刀身を鞘に収める訓練兵。
それと同時に彼の懐に飛び込み右腕を彼の背中に回し込み拘束した。
何だ今の感覚。
アイト「あれ、何でオレ捕まえたんだ・・・」
リック「・・・・・・本能?」
なるほど本能か。
暴れる訓練兵を押さえ込んでいると、後ろの方からバタバタと複数の人間が走ってくるのが足音で聞こえた。