第8章 残業手当
今は放棄されたマリアとトロストを繋ぐ門へ歩いていく道中。リックは隼人のいる現代の話を興味津々に聞いていた。
馬より速い乗り物。空を飛ぶ乗り物。遠くの人と話が出来る装置や食べ物温めたり冷やしたりする装置。
どれも今現代では当然のように普及している機械も彼女達からすれば不可思議且つとんでもない装置なのは確かだろう。
まぁ、俺からすれば着け替えの利く超鋭利なブレードや立体機動装置の方が不可思議なのだが、言わないでおこう。
中でも一番驚いていたのは巨人がいないという事。
居たら今頃Twitterは大騒ぎだ。
リック「じゃあ隼人の世界って平和なんだ」
アイト「・・・一概には言えないよ。巨人が居ないから人が死なないなんて事はない。巨人に殺されない代わりに人間同士で殺し合う事は起こってるから」
そう、俺達の世界も決して平和かどうかと聞かれると世界的に平和とは言い難い。
隣国同士のいざこざや政権への不満。色々な理由で殺し殺されが続いている。
リック「・・・どの世界でも争いは起こる」
アイト「人間なんてそんなもんだよ・・・。でも、その中で必死に生きてるんだ。皆」
俺等の国は比較的安全だ。そりゃ事件は起こるが、頻繁なものじゃない。今の所首都の真ん中でテロ行為は・・・起こって無いわけではないがそれてもまだ少ない方だ。
リック「じゃあ・・・私達の年齢の人って何してるの? 訓練兵団が無いなら・・・」
アイト「訓練兵団の代わりに学校が存在する」
此処に来るまで学校ほど辛い場所はないと思っていた。
所詮俺も大海を知らない蛙だったか。
この世界ほど残酷な世界があるのだろうか。
規律こそあれど、規律守る憲兵があれだからなぁ・・・。
案外アイトさんって俺とは逆で現代に飛び込んでたりして
。
あ、やめよ。これフラグだ。
その後学校みたいなのは内地にもあると聞いたがとうやらこっちの学校とは要領が色々違うようだ。
話に夢中になっていると、薄暗い先に壁が見えてきた。