第8章 残業手当
ゲルハルト「いやぁー。偶然って怖いなー。あ、御馳走様」
偶然にもゲルハルトの泊まる場所に来てしまったらしい。
全く奢る気などないが、リックの手前二人分の代金を支払った。
ゲルハルトが居ることを少し疑問に思っていたリックだったが仕事だ、の一言て何となく悟ったらしくそれ以上は追求しなかった。
バーテンダーに見送られ、受付嬢にも見送られて俺達は此処を出た。
パブの食事だからあまり期待していなかったが、何気に美味かった。
ゲルハルト「ま、終わり次第帰るからまた暫くはお別れだな」
リック「早く帰ればいいのに」
ゲルハルト「そりゃ2人っきりの時間邪魔したのは悪かったけどよぉ(´д`)」
リック「」イラッ
何を思ったか、照れ隠しなのかゲルハルトの脇腹に痛快なミドルキックを叩き込んだ。
炸裂音みたいなあと、その場で悶絶しているゲルハルトを見れば威力はよく分かる。
リック「そそそそんなんじゃない・・・」
リックさん、あからさまに動揺しすぎです。
ゲルハルト「あー・・・仕事の前に死ぬかと思ったーーーまぁとにかく、そっちも頑張れよ」
先程までの痛みを感じさせず、普通に話して立ち上がったゲルハルト。タフですね。
ゲルハルトの見送りを受けつつ、俺達は今日の夜間巡回の組の後を追うことにした。
巡回ルートは基本決まっているので、勤務開始時間から推測すれば大体の位置は把握できた。
この時間帯なら恐らくマリアとの壁門近くだろう。