第7章 幼馴染と同郷組 by,幼馴染
見入っている所非常に悪いが、こちらも色々仕事があるのでそろそろ連れ帰らないと行けない。
アイト「エレン、ミカサ。明日からずっと見れるんだからそろそろ戻らないか?」
エレン「うん。もうちょっと」
ミカサ「もう少し」
もう少し、か。何時間前からかずっとこの調子だ。
エレンは訓練兵をミカサはエレンを。
アルミンなんて眠くなってさっきからウトウトし始めてる。
なんだこの可愛い生き物。
どれくらい可愛いか? 言い表せないくらいかな。でも俺はそっちの気無いので。
夕刻になり、訓練兵たちが引き上げるのを見てようやくエレン達も引き上げる事にした。
アルミン? 俺の背中で寝てるよ。
エレン「訓練兵になったらあんな訓練を毎日するのか…。負けられないな」
ミカサ「大丈夫。何かあったら私がエレンを助ける」
エレン「お前な、それじゃ意味無いだろ」
あぁ。漫画では見た事無いが、描かれていない所はきっとこんな会話を毎日しているんだろうな。
アイト「2人とも、そろそろ設営地に戻りたいんだけど…」
ムスッとしたエレンを宥め、背中のアルミンを起こしてから設営地の営庭に向かった。
営庭の入り口に入ると、昼とは違ってテントが幾つも張られていた。
ゲルハルト「おぉ。おかえり。こっちは丁度終わった所だ」
駐屯兵と集まってこちらの駐屯兵テントの前で水を飲んでいたゲルハルトは顔に流れる汗をそのままにこちらに向かってきた。
ゲルハルト「ちょっと暇だったから明日こっちで勤務する面子を決めていた所だったんだが」
それは助かる。
本当は挨拶し終えた後に編成するつもりだったから非常に助かった。
アイト「編成比率は?」
ゲルハルト「こっちが4割向こうが6割。十分か?」
アイト「十分だ」
ゲルハルト「よし。じゃあ、今日の夜勤担当だけ残して今日は引き上げるか」
アイリスといいゲルハルトといい、何気に仕事が速いからちょっと驚く。
まぁ、それ位の能力無いとそもそも憲兵になれないのかもしれないが。
片付け終え、空になった馬車に乗りたい者を乗せ、避難所と門のほうへと向かった。