第1章 はじまりーそしてとまどい。
ーーー帰り道
私は耳に残るちょっと低めの甘い声の余韻からなかなか抜け出せずにいた。
ードキドキドキドキ
こんな気持ちは初めてだよ。
ほんのちょっとの時間だったのに…
頭の中は悠さんでいっぱいだった。
ーーーーーー
♪~♪~
スマホが鳴る
あ、菜奈からだ。
「もしもーし」
菜奈「花音?どうだったー??もち、受かったっしょw?!」
「あーうん。受かったよ~。菜奈が店長さんにいってくれたお陰でびっくりするぐらい早く受かったよw」
菜奈「よしよし!店長よくやった!これからはバイトでもよろしくねぇ~♪」
「あははっありがとうね。こちらこそよろしくお願いします。
あ…あのさ…その…」
菜奈?「ん?もしかして、悠さんにあった?」
ーーー!?!?
さすが親友。恐るべし。
私は観念してあったことを全て話した。
私の話を聞いている間、菜奈は終始驚いている様子だった。
菜奈「いや~信じられないわ。悠さんが女の子にそんな対応するなんて…あの顔でそんなことされたらやばいよね!!」
菜奈は興奮した様子で話す。
「そう…超やばかったよ…心臓どうにかなるかと思った。でもいつもは違うの?」
菜奈「違う違う!皆に優しいけど頭ポンポンとか絶対しないし!つか彼女いるみたいで「俺は彼女一筋だから~」ってどんな子にモテても全く相手にしてない感じだもん。」
あ…彼女いるんだ…
うん…そりゃそうだよね…
ーチク
あんなにカッコいいんだし。
ーチクチク
胸が痛いよ。
このあとも菜奈は何か話してたけど、全然頭に入ってこなかった。