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恥ずかしがりやの彼女を素直にさせる方法

第1章 はじまりーそしてとまどい。


悠さんの指先が私の唇に触れる




悠「次はこっちにするから。」




ーーーーっ////!!!!


ストレート過ぎる言葉に私の頭はフリーズ状態のまま、
心臓の鼓動だけがうるさく鳴り響く。




悠「…いい?」




どう返事していいかわからず顔を赤らめるだけの私を悠さんが追い詰める。




悠「嫌じゃないなら、目、閉じて?」




冗談なのかもしれないーー
遊ばれてるだけなのかもしれないーー


それでも
私は悠さんを求めてまぶたを閉じた。




私の唇に柔らかな熱が重なるとすぐに離れる。
離れがたく思い悠さんを見つめると視線がぶつかった。

悠さんは、ふっと笑うと更に深く私に口づけた。



頭のなかは真っ白だったけど、
今だけは悠さんに触れていたくて悠さんの服を掴む。


それに答えるかのように悠さんは私に何度も何度もキスをした。




私たちの周りには数人の乗客がいたけど、寝ていて私たちに気づく様子もない。



ーーー変なの
他にも人がいるのに二人だけの空間な気がする。




ふいに唇から熱が離れる。




寂しさを覚え目を開けると熱っぽい目をした悠さんが目の前にいる。




悠「…このまま俺の家に来いよ。」




それって…
きっと…そうゆうこと…なんだよね。



私の身体も心も目の前の悠さんを欲しがっているのがわかる。



行くーーーー



そう口を開こうとしたとき




『彼女がいる』




ふと頭によぎる。




だめだよ……
悠さんは私のものじゃなくて…

彼女さんのものなんだからーーー






ーーー私が求めてはいけないの




「…ごめんなさいっ!」



駅に着きドアが開くと私は走ってホームへ降りた。



悠「ーーー花音っ!待てよ!」



悠さんは追いかけようとしたが、ドアが閉まり立ち尽くしていた。



私は小さく会釈をして背を向ける。



ーーーチクチクチクチク



私の胸は痛くなる一方だ。




「途中で降りちゃったな……」



私の頬に涙が流れていた。






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