第1章 はじまりーそしてとまどい。
帰りの電車の中
私は悠さんと二人並んで座っていた。
しかも
私の右手はまた悠さんとつながっているわけで…
――さかのぼること30分前
賢吾「いや~楽しかったねぇ!花音ちゃんとも仲良く慣れたし♪彼氏いないってこともわかったしvV」
沙織「いや・・・賢吾はないっしょ。ねぇ花音~??」
「あはは・・・」
終電が近づき、楽しい飲み会も終わりみんなで駅に向かい歩いていた。
亜樹奈「ねー今度さ、亜樹奈と菜奈と花音で合コンしよーよ!いいメンズ集めるからさ♪」
菜奈「あ~それいい~!賛成!」
わきあいあいとみんなで話していると悠さんと目が合った。
ドキ・・・
悠さんは近づいてくると私の頭をポンと触った。
悠「花音、どこ住んでんの?」
「吉祥寺です。悠さんはどこなんですか?」
悠さんは少し驚いた顔をした。
悠「・・・俺、西荻窪。なんだ、隣の駅じゃん。」
「えっ!うそっ隣の駅なんですか?!」
悠「んじゃ、一緒に帰るか。」
―――!!!
まさか・・・そんなに近くに住んでるなんて・・・
別に何ってわけじゃないけど、近くに住んでるってだけですごくどきどきする。
もしかしたら今度、偶然会ったりとかしちゃうかも・・・!?
そう思うだけで私の心は踊っている。
賢吾「俺2番線~!みんなは?」
亜樹奈「私と菜奈も2番線だよぉ。さおりんはダーリンのお迎えがあるそーですー」
沙織「えへ☆ラブラブでごめんね(テヘペロ♡)」
菜奈「うらやましすぎる~!!くそー出会いが欲しい~!」
―――とんっと肩をたたかれる。
悠「じゃ俺たちだけ反対方向っぽいね。」
まさかの二人っきり―――!?!?
いたずらに微笑む悠さんとは裏腹に
またもや私の心臓は大忙しに騒ぎだし、顔は熱くなっていく。