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恥ずかしがりやの彼女を素直にさせる方法

第7章 ☆番外編☆『バレンタインの夜に欲しいもの』


女性客1「悠くん♡また来るねー♡♡」

女性客2「バイバーイ!悠くん♡」





悠「お気をつけて。………また、お待ちしておりますね。」






最後のお客さんが後ろ髪を引かれながらお店を出ていくと、スタッフメンバーたちの表情に安堵の色が浮かんだ。





海斗「あ~~~~~!!!つっかれたぁ~~~。もう、バレンタインとか全然楽しくないよ。ホストやらされた気分。ね!悠くん?」




悠「…………全くだよ。今年は特に酷かったような気がすんだけど、店長何かやりました?」





悠の言葉にびくりと体を跳ねさせた店長。
その視線はあからさまに泳いでいて。






店長「……………え?…………あ~~~………えっと………インターネットに、ちょこっと、……ね?………そう!"チョコ"なだけに"ちょこ"っと!」





ドヤ顔で放たれた寒すぎるギャグはさておき、店長が仕出かした何かを探るために、すぐさま賢吾がスマートフォンでお店について調べると




そこには





"貴女と過ごしたい、素敵なバレンタインナイト"





というコピーとともに笑顔の悠と海斗の写真がでかでかとアップされていて。







賢吾「………あれ?うちってホストクラブだったっけ?」


沙織「………そうね。このコピーは完全にホストね。」




悠/海斗「「…………………。」」







冷ややかなスタッフたちの視線と広告塔に使われた二人の無言の訴えに、静かに逃げ出そうとする店長。





____しかし、



その肩をがっしりと掴む二つの手により、その思惑は見事に阻止されてしまい、店長はひきつった笑顔を見せながら、ははは、と乾いた笑いを挙げていた。





賢吾/沙織「「さぁ、説明してくださいね?」」






二人の迫力に震える店長。

この後の展開が容易く想像できた私は思わず苦笑いを見せていると、トン、と叩かれた肩。






振り返った先には口許に人差し指を当てた悠がいて。

小さく手招きされると、私は吸い寄せられるように彼の後を追った。
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