第1章 ミセバヤ
「邪魔なんじゃけど?」
「いやいやいや。何した今」
「キス」
「は?」
「じゃから、キスじゃて。」
「何で?」
「・・・。したかったから」
「は???」
もう頭はパニック状態で、それ以来仁王君にはあっていない。ついでに、鳩尾にパンチをお見舞いしてやった。
これは、私悪くないだろ。したかったからってするか?普通。しない。普通はしない。普通じゃないって?他の女の子にはしても許されるかもしれないけどじゃぁ、私も大丈夫って?ほんと、なんか自分が嫌になる。ずっと、私は、仁王君にとって大切な『幼馴染』だと思っていた。私はそう思っていたんだ。なのに、彼にとって私はそこらにいる一般女子となんらかわらん関係だったと。私、高望みしすぎていたのか。とか、いろいろ考えてしまったら、もうあいつには関わらん方がいいんではないかと思ったんだ。仁王君の部活の部長が同じクラスでも関係ない。とかなんとか。