第3章 恋?いえ、それは鯉です。
「あんたっていい奥さんなれそうですねィ
気に入りやした
あんな天パやめて俺にしやせグサッ!!」
どこから飛んできたのか木の枝が総悟の頭に刺さった。
「そ、総悟!?大丈夫か!」
「どっから!?」
「大丈夫でさァ」
いやいや額から血がドバドバデスヨ!?
「甘味屋行くんだろ?行ってこい」
「え、あ、うん。そうだね!
じゃあ、トシ、総悟ありがとう。」
またまた壁を飛び越えていった。
「さて、…旦那、今のうちに帰ってやったらどうでィ…っていねぇや」
「ふっ、あいつもすみにおけねえな。」
土方は落ちていた紙を拾い上げ、
そこに書いてあった文字を読んでさらにふっと笑った。
『世話んなった。』