第6章 愛よ、力の元となれ。
「神威。」
やめたい。
私は逃げてた。
鬼と呼ばれたこの血から。
誰を殺しても満たされることのない
この血から
私はただただ理由をつけて
復讐をするためといういいわけをつけて
わかっていたはずなのに
逃げてた。
「神威、逃げないで」
神威の攻撃から避けながら口を動かす。
「うるさいヨ。逃げてるのはお前だろ。」
「…あぁ。逃げてたよ。
今だって逃げてるのかもしれない。」
「っ!?」
「だけど、もう、逃げないって決めたんだ。
銀時たちがいるから。」
「そうさなァ。
お前には銀さんがいるもんなァ。」