第11章 帰省。そして再会。
―夏妃side―
研磨かな?って思って声をかけてみた。
すると研磨だった。
相変わらず声をかけると驚いてる。そんなところも全く変わらない。
変わったっていうと背が伸びていたこと。
私が中学を卒業する頃私は研磨よりほんの2cm3cmほど大きかった。今ではほぼ同じ。
男子の成長は凄まじいと感じてしまった。
彼もそうだ。元々背が高かったのだけれど、あっという間に頭一個分の差がついた。
「研磨も元気そうだったけど、鉄朗も元気にしてるかな?」
そんな微かな期待をしながら家に帰ると、
栞生さんが出迎えてくれた。
「お帰りなさい。お昼ごはん出来てますよ」
「ただいま、栞生さん!」
午後からは夏休みの宿題を早めに終わらせるためにパーティーの時間まで部屋にこもることにした。