第19章 辛い記憶
学校に着いて教室に入るとみんなの視線が私と鉄朗の方に向いた。
するとみんなが集まってきて口を揃えて
「久しぶり!」
と言ってきてくれた。
私にこのクラスの記憶がないことを自分がこうなってしまったことを恨んだ。
夏妃『みんな、ありがとう。こんな私を理解してくれてありがとう。』
ただただ感謝でしかなかった。涙も溢れてきた。
こんな私を受け入れてくれるみんなの心が大きすぎて。
黒尾『あ、おい。泣くなよな。』
泣く私を見てアタフタし始めた鉄朗を見てみんな笑った。私をそれにつられて気が付けば涙を流していた顔から楽しく笑う顔に変化していた。