第19章 辛い記憶
毎日通い続けて2週間。
なんとか普通の会話をできる程度まで夏妃は回復できた。
夏妃『鉄朗、私って中学生なんでしょ?』
黒尾『ああそうだぜ!』
夏妃『私、学校行けるのかな?その中学校の記憶?とか色々無いから迷惑かけそう。』
黒尾『俺、お前の状況をクラスのみんなに伝えたんだよ。だったらさあいつらこういうの作ってくれたよ。』
俺はクラスのみんなが夏妃のために作った顔写真と名前の入った色紙を渡した。
夏妃『私のクラス?』
黒尾『おぅ!こんなの作ってくれるぐらいだから理解はしてくれてるはずだよ。夏妃自身は迷惑かけてるってことをみんなは快く受け入れてくれるはずだよ。』
夏妃『ありがとう、鉄朗!私、頑張って学校行く!』
黒尾『おぅ!その調子だぜ!早く退院出来るといいな!』
夏妃『うん!』
それから毎日俺が渡した色紙を見てクラスメイトの顔と名前を必死で覚えていた。それが影響したのかどうか知らないけど思ったより早く退院することができた。