第19章 辛い記憶
夏妃が入院して早1週間が経とうとしていた。
もう夏休みは始まった。
黒尾『・・・』
孤爪『クロ、いつ起きてくれるのかな?』
黒尾『俺に聞くなよ。出来るなら早く目を覚まして欲しいけどな』
孤爪『そっか。あ、そうだ。おばさんがね、ジュース買ってくれるって。行かない?』
黒尾『・・・行かねぇ。夏妃が起きるまで、て』
孤爪『ん?どうしたの?』
黒尾『今握ってた夏妃の手が動いたような』
そこから俺は夏妃の顔を見た。すると「んん」と唸ったような声を出して頭が少し動いた。
俺と研磨は医者とおばさんを呼びに行くため二手に分かれた。