第3章 ラッキーアイテム系女子:緑間
「のは……ひょっとこのお面 ! ! 」
高尾……爆笑にもほどがあるのだよ。
少し落ち着け。
「お面をつければ転倒防止! っておは朝で言われた」
「逆に転ぶって!」
おい落ち着け高尾。
こいつらは仲がいい。
良いことなのだろうだがもどかしい気にもなる。
……高尾ごときに悩むなど心外なのだよ。
「蠍座は6位だよ」
「うわっ、ビミョー!」
「ラッキーアイテムは針金のハンガーだ」
「ブッ、ハンガー! しかも針金 ! ! 」
いちいち何なのだコイツは……!
「んな怒んなって。真ちゃんがに告った日のラッキーアイテム針金だったからさ」
「そうそう、告白に針金って、ねぇ? ふふ」
なにか問題があるのか?
ラッキーアイテムなのだから持って行くのが当然なのだよ。
「で、決めゼリフあれだろ?」
高尾は軽く咳払いをして、くいっと眼鏡をあげるふりをした。
「オレの一生のラッキーアイテムはお前なのだよ」
「やだぁ真太郎のおませさんっ」
「言ってないのだよ」
勝手に創作するな。
忌々しいのだよ。
「おっまっせっさん! ブフォ!」
「おい!」