第3章 「初めて…しちゃう?」【裏】
別に初めてではない。
征十郎と私は出会った時から許嫁だったし、すぐに私が征十郎を好きになったこともあって、征十郎が中学一年の全中で優勝したとき、私たちはキスをした。
もちろん私も征十郎もファーストキス。
それからは自然にキスをするようになり、中学二年の全中に優勝した後辺りから、征十郎はこんな風に私に触れるようになった。
みんなの関係が崩れていったあたりから。
私が、みんなでいるのが好きだと言ったあたりから。
同じ時期に、紫原くんと喧嘩をしたのも関係してるのかもしれない。
青峰くんが変な雑誌を部室に持ってきてたのも…。
「ぅんぁ…!ふ…ん…。」
ふいに、征十郎が私の唇を噛んだ。
驚いた拍子に、征十郎の舌が深く私の口内に入る。
「僕といるのに他の男のことでも考えてるの?」