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【黒バス】悪童くんと、良い子ちゃん。【花宮・R18】

第1章 始まりは


「有栖、少し良いか」



LHRも終わり、少し教室で霧埜とお喋りをしていると従兄弟に声をかけられる
私達が従兄妹同士と知っている人は思いの外少ないらしく、霧埜も驚いていた



「どうしたんですか、康次郎くん?珍しいですね」

「あぁ、少し用がある。相原(アイハラ)、借りるぞ」

「え、あ、うん。え、待って、二人はどういう関係?」

「従兄妹です」 「従兄妹だ」

「は、へー、そーなんだ?ふむふむ…あ、ごめんね古橋くん。良いよもう連れてって」



あぁ、と声がしたかと思うと、腕を掴んで廊下に連れて行かれた

勿論高校に進学してから滅多に校内で話さなかった従兄妹だから、少し緊張する

康次郎くんは不必要な事を話さないから尚の事



「…これから暇か?」

「は?えぇと、そうですね。特に何か用事もありません。それとも今日ご飯食べに来ますか?」

「いや、今日は良い。暇なら今から体育館に来てくれないか」

「良いですけど…私バスケはよく解りませんよ?」

「構わない。花宮が有栖に用があるらしい」

「花宮さんですか?はい、解りました。体育館ですね」

「あぁ。用件はそれだけだ」

「はい、わざわざありがとうございます」



康次郎くんは荷物を持っていたけどどうやら一緒に行ってくれる様で教室の扉の所で待っていてくれた

霧埜に、また明日、と挨拶をして教室を出た







体育館では、花宮さんと瀬戸さんと、ガムを膨らませている人、目つきの悪いちょっと怖い印象の人が待っていた



「どうも。改めまして、花宮 真です。よろしく」

「ご丁寧にありがとうございます、桐原 有栖です、こちらこそよろしくお願いします」

「瀬戸 健太郎、よろしく」

「原 一哉 よろしくね」

「や、山崎 弘…よろしく」

「どうぞよろしくお願いします」



皆が自己紹介し終わると、ふと花宮さんの雰囲気ががらっと変わる

皆との会話を見ていると、何だか噂とは正反対の方らしい



「あはは、桐原ちゃんがっかりしたでしょ?」

「いえ、がっかりだなんてそんな!少しびっくりしましたけど」

「あ?別に良いだろどうだって。まぁお前は他の女共とは決定的に何かが違う。だから古橋に連れて来させた」

「何、花宮桐原気に入ったの?」
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