第3章 マフラー*高尾和成
でもちゃん固まっちゃってさ。
耳まで真っ赤にして突っ立ったまんま。
見てて面白いんだけど……オレもっとマジになっちゃおうかな。
「あれ、もしかして今の意味わかってねぇ?」
「へ……?」
「んじゃトドメな?耳貸して」
「え、な……何……」
「好きだぜ……ちゃん」
トドメの一撃。耳元で囁く攻撃。←
効果テキメン!!
「なっ……」
「だから……キス、したんだぜ…?」
「えっ……あの……」
「へーんーじ、は?オッケーっしょ?」
「あ……あ、えっと……うん……」
「っしゃ!んじゃ成立って事でもう一回……いい?」
「キ、キス…?」
「そっ。いいっしょ…?」
「で、でも…!」
「だーいじょうぶだって、マフラーで口元隠れっから……」