第3章 マフラー*高尾和成
「ブフォッッ!!ちょ…!それで何で忘れんだよ…!」
「っ……うるさいなぁ」
「ドジだなーちゃんは!クククッ……!」
なーんて、実際ちょー可愛いんだぜ?
「はー……」って手に息かけてるしさ。
……鼻の頭も赤くしちゃって。
「……走って帰る」
「ちょ、まっ!何で?!」
「……そしたらあったかくなるもん」
「ダメっしょ。ちゃんはこのままオレと帰んの。逃げらんねぇよ?」
「逃げられるよ。……わっ…!」
「こうやって、っと……」
「た、高尾くん…?!」
「な?これで逃げらんねぇ」