第2章 おんぶ*火神大我
なんで居やがる?!
なんて疑問そっちのけで駆け寄ったオレの口からは、「わり!大丈夫かよ」。
けどは蹲ったまま顔を上げてくれない。
両手で顔を押さえて……それに若干震えてるように見えた。
「お、おい……」
「っ……」
「なっ……」
この時「グスッ……」っと小さく鼻を啜る音がして一気にオレはテンパっちまった。
女を泣かせちまった……!
どうすりゃいい?!
頭ん中で自分に問いながら、焦りの汗がコメカミから垂れるのを感じつつ彷徨うオレの手。
頭撫でるとか、背中摩るとか……
そうした方がいいのか?!という考えからくる行動だった。