第30章 ストバス
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『お待たせしましたっ』
私は駅で待っている皆に声をかけた
降旗.福田「「ちゃん!」」
木吉「おう!さっきぶりだな!」
火神「あいつらは良かったのかよ…」
『うん!それにさつきが心配だしね…』
黒「それじゃあ、行きましょうか」
私達は学校方面行きの電車に乗った
その途中、私は大我に「氷室さんと知り合いなの?」と聞くと、アメリカでのことを教えてくれた
(氷室さんは大我のお兄さん的存在なんだ…。たぶん大我は優し過ぎるから、最後手を抜いちゃったんだろうな…。まあ、それは甘いとも言えるけど…。氷室さんは大好きなバスケで手を抜かれたことに、相当腹立ったんだろうな……)
そして大我達にあっ君のことを聞かれた
火神「やけに険悪な挨拶だったな。アイツと仲悪いのか?」
黒子 「そんなことないですよ。人としてはむしろ好きです。ただ選手としてはお互い気が合いませんでした。なぜなら彼はバスケ自体が好きではありません。ただ好きでなくとも彼は天才でした。やる気はなくてもできてしまう。そうしてセンターとして圧倒的な選手になりました」
『……あっ君は才能があれば好きである必要はないと思ってて、逆に才能がない人は見ててイライラする。中学のときそう言ってた……』
黒「確かにバスケを好きなだけでは勝てないかもしれないです。けど、やっぱり好きだら頑張れるし、勝ったとき心の底から嬉しいんだと思います。だから僕はバスケが好きだし、皆バスケが好きな誠凛が好きです」
『うん… 私も…!』
(バスケに対して誠実で純粋な皆が好きだな…。だから私も精一杯支えようって思えるし、皆が勝ったとき私も一緒に喜べるんだと思う)
私たち2人の答えに、皆は微笑んでくれた
それから電車を降り、私達は学校へ向かい体育館の中へ入った