第28章 洛山を従える者
もうすぐ帰りのバスがくる時間だ
『赤司君、わざわざありがとう…。じゃあ…』
そう言って、は繋がれていた手を解こうとする
だが、逆に繋がれていた手を引かれは赤司の胸にすっぽり収まるように抱きしめられた
『っ……! 赤司君… 離して……。もうバスが来ちゃう…』
赤「僕は君を連れて帰る」
『なっ、何言ってるの!?そんなことできる訳n』
赤「今すぐにではない。だが必ず連れて帰るよ、僕の元へ」
『……無理、だよ…。私は赤司君の… 敵…だよ…?』
赤「いや、僕の言うことは絶対だ」
『っ……』
するとそこへ、2人の会話の終わりを告げるようなクラクションとともに帰りのバスが到着した
赤「そろそろお別れの時間だ、。今日は会えて嬉しかったよ」
『ん………っ』
(私も… 嬉しかったはず…なのに、言葉が出ない……)
赤司はそんなの頭にキスを1つ落とし、自身の腕の中からを解放する
赤「また会える日を楽しみにしているよ、」
それは卒業式のときと全く一緒だった、キスも言葉も
『っ……!』
は泣きそうになるのを必死で堪え、バスへ乗り込んだ
そして間も無くバスは発車し、2人は再び離れ離れになる
そこに先ほどまでの恋人のような雰囲気は微塵もなかった
赤司はしばらく遠くなるバスを見つめていた
赤(、君が何と言おうと僕の考えが変わることはない。君が僕の敵であることを望むなら、僕はそれを蹂躙するまでだ。そしたら君も分かるだろう。絶対は僕で、君は僕のモノだということが)
その瞳は恐ろしく冷たかった