第28章 洛山を従える者
赤司side
バス停までの道のりを僕たちは話しながら歩く
『フフッ、赤司君のチームメイトは楽しい人たちばっかりだね』
「もかなり打ち解けたようだな」
『うん♪』
「だが、が初対面でファーストネームで呼ぶなんて珍しいね」
『玲央ちゃんやコタ君のこと?』
「あぁ」
『う〜ん… あの2人は呼びやすいってゆうのもあったけど…。あっ! 赤司君が下の名前で呼んでたから、うつっちゃったのかも』
そう言いながらエヘヘと笑うの顔を見ると、何故か心地良さを感じた
「そうか…」微笑
『うん』ニコ
(俺はの笑顔が…、いやの全てが好きだ。初めて会った、あのときから…。ずっとは俺の居場所だ…)
一瞬“俺”の存在を感じたような気がした
(やはりは僕の側にいるべき存在だ。今日再会して改めて再確認したよ。は僕のモノ…。その可愛いらしい笑顔も優しさも全て僕だけのモノだ……)
それと同時に、僕の中の独占欲はどんどん大きくなっていった
side
(赤司君さっきまで優しい目をしてたのに、また冷たい目に戻ってる…)
私は一瞬赤司君が“征ちゃん”に見えた気がした
(そういえば、玲央ちゃんは赤司君のこと“征ちゃん“って呼んでた…。良いなぁ…… なんてね。苦笑)
そして、もうすぐバス停に着いてしまうので、私は赤司君に聞かなければいけないことを聞いた
『あのね、赤司君。どうして準決勝と決勝出なかったの?』
赤「あぁ、そのことか。それは出る意味が無くなったからだよ」
『っ…! どういうこと…?それにあっ君に何であんなこと言ったの…?』
赤「敦とは戦う必要がないし、決勝では大輝が出ていなかった。ならば僕の出る幕はない」
『だからって……』
赤「それに僕が出てしまえば、試合が面白くも何ともなくなるだろう?」
『っ……』
(勝つことが当たり前過ぎて、逆に勝利に執着してない…)
赤「僕は間違ったことをした覚えはない。それに僕が間違うなどありえない」
『……。』
(やっぱり変わってないな…。彼は“赤司君”だ)
いつの間にか私達はバス停に着いていた