第26章 IH準々決勝 海常vs桐皇
黄瀬side
青「俺の勝ちだ、黄瀬。らしくないことしたせいで、あっけない幕切れだったな。俺のコピーが出来るようになっただと?俺のバスケは仲間を頼るようにはできてねぇんだよ。結局敗因は最後の最後に仲間に頼ったお前の弱さだ」
「そうかも… しんないっスね……」
(確かに最後パスしなければ勝てたかもしれない。…けど、俺だけじゃここまでやれなかった…)
俺は青峰っちのシュートをブロックするために跳ぶ
「だから負けるだけならまだしも、俺だけ諦めるわけにはいかねーんスわ。敗因があるとしたら… ただまだ力が足りなかっただけっス」
青「フン… 当たり前なこと言ってんじゃねーよ」
そう言って青峰っちは俺の上からダンクを叩き込んだ
そこで試合終了、俺たちは負けた
俺は完全に足にキテて、尻もちをついたまま立ち上がることができなかった
(んだよ… クソッ…… 情けねぇ…)
そこへ笠松先輩が手を差し伸べてくれた
笠松「立てるか?もう少しだけ頑張れ」
俺は先輩に立たせてもらい、肩を借りて整列のところまで向かう
「先輩… 俺…… っ…ぅ」
俺の目からは涙が止まらなかった
笠松「お前はよくやったよ。それにこれで全て終わったわけじゃねぇ。借りは冬返せ」
審判「98対110で桐皇学園高校の勝ち‼︎」
両チーム「「ありがとうございました‼︎‼︎」」
俺たちはベンチの荷物を持ち、その場を後にする
笠松「しょぼくれてんじゃねぇ‼︎ 全員全てを出し切った‼︎ 全国ベスト8だろう‼︎ 胸張って帰るぞ‼︎‼︎」
全員「「おう」」
そして控え室を出て会場から出ようとしたが、俺は笠松先輩がいないことに気付いた
「あれ?そういえば笠松先輩は…?」
森山「ん… あぁ、先行ってろとさ」
「俺、様子見てくるっスよ」
森山「あー、いいからやめとけ」
「……‼︎」
(そうだ… 今は戻っちゃだめだ。そんな暇あったら進め…。一歩でも前へ)
俺は歯を食いしばった