第26章 IH準々決勝 海常vs桐皇
第4Q
青峰は4ファウルで動きが鈍るどころか、どんどんキレが増していた
そしてそこから青峰がシュートを決めると、それをコピーし全く同じフォームで黄瀬がシュートを決める
実におよそ9分間、1本も落とさず両エースは交互に点を取り続けた
両エース以外の選手は、ほとんど往復ダッシュしているようなものだった
特にキツイのは追う海常で、長時間8点差と10点差を繰り返して縮まらないまま時間はどんどんなくなる
いつ緊張の糸が切れてもおかしくない状態だった
笠松(諦めるか…‼︎ チャンスは必ずくる‼︎ 黄瀬が踏ん張ってるのに簡単にへこたれてられっか‼︎‼︎)
青(認めてやる…。どころか最後まで気は抜かねーよ。その眼をしてる限りは何が起こるか分かんねぇ…。お前までやテツと同じ眼しやがって…)
そして桐皇OFで桜井がまさかのファンブル
黄瀬がボールを取りカウンターを狙うが、その前に青峰が立ちはだかる
残り1分、海常98-106桐皇学園
海常はこれを落とせばタイムリミットなので、事実上… 最後の一騎打ちだった
黄瀬はいきなりフォームレスシュートを打とうとしジャンプするが、青峰もすぐにジャンプし追いつく
だが、黄瀬のシュートはフェイクで本命は笠松へのパスだった
が、青峰がそのパスをスティールした
海常は無得点に終わり、逆転への千載一遇のチャンスを逃した
黄(唯一のチャンスを逃した…。この試合はもう…負…)
黄瀬が固まっていたところを笠松が殴る
笠松「切り替えろ‼︎ 試合はまだ終わっちゃいねーぞ‼︎」
黄「‼︎‼︎」
(そうだ… 試合はまだ終わっちゃいない…。それににも最後までやり切ってって言われたんだ…。今は落ち込んでる場合じゃない…‼︎)
海常は誰1人諦めず、最後まで懸命に走っていた