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青春TipOff〜高校編〜【黒バス】

第20章 vs桐皇




高尾side


「夜にこんなとこで女の子1人なんて、危ねーぞー?」

『っ…‼︎ た、かお君……っ』

俺はちゃんの隣に座った


『っ…ぐ、偶然だね‼︎ 高尾君こそこんな所で何してるの?』

ちゃんは泣いてるところを俺に見られたくないのか、無理して普通にしてる


俺はそれが少し寂しかった

俺が真ちゃんや他のキセキの奴らだったら、弱いとこも見せんの?って思った



「……無理すんなって」

『無理なんて…してな…っ』

「さっきからずっと泣きそうな顔してる。あと声も」

『っ…‼︎ 私は…泣いちゃダメなの……』

「何でだよ?」

『みんな泣いてないのに私だけ泣いちゃダメでしょ…っ?』

「ここには俺しかいねーよ?」

『お願…っ、優しくしな…でっ…ぅ』

俺はちゃんの頭をポンポンと優しく撫でてやった

すると、栓が抜けたようにちゃんは泣き出した


『うっ…っ…ふぇ…ヒック…』グスッ

俺はちゃんが落ち着くまで頭を撫でてやったり、背中をさすってやったりした


『た…かお君、ごめ……っ』

「良いって」

強い子だって思ってた女の子が俺に弱い姿を見せてくれてる、それがなんだか嬉しかった



それから俺はちゃんの話を聞いた

「思ってること全部吐き出せ」っつったら、少しずつ話してくれたんだ



『悔し…いの……っ。何もできな…い自分にっ』

「何もできないって?」

『リコさ…っみたいに指示も…できない。っ…マッサージはでき…ても治すこ…っ…とはできない。…約束も…守れ…っ…ない。私は…無力…だなって…っ』

「……ちゃんが無力な訳ねーだろ?それに “信じる”ことはできてんじゃん。誠凛にとってちゃんの“信じる”って言葉は、すっげー力になってると思うけど?俺は」

『っ…‼︎ そ…かな…?』

「あぁ。 俺は羨ましいぜ? 誠凛が。こんな可愛い子があんなに自分を信じてくれてんだから」ニカッ


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