第19章 昔の光
side
黒「火神君、さん待ってください」
『テツ君…』
火神「黒子…」
黒「何かあったんですか? 火神君は馬鹿ですけど、なんの理由もなくムチャするとは思えません」
火神「……青峰とやった」
黒「!」
火神「そん時アイツはお前の昔の光だと言ってた。ただ同じチームってだけの言い方には聞こえねー。お前ら中学のとき何があったんだよ?」
そしてテツ君と私は話し始めた
大輝は本当は誰よりバスケが好きなこと
好きなゆえに自分と対等の好敵手を求めていること
だが、自分が強くなり過ぎて周りと圧倒的な差が開いてしまったこと
そのせいでバスケがつまらなくなってしまったこと
黒「…その夏の全中は青峰君の力で圧勝しました。けどそれから他の4人も変わっていって…。3年のある出来事をきっかけに、僕は帝光バスケ部を辞めました」
(ある出来事…か……)
テツ君の言葉に私の胸はズキッと痛んだ
火神「……ふーん。まあ一言言わせてもらえば、調子乗んなボケェってぐれーだわ。強くなりすぎてつまんなくなった?俺に勝てるのは俺だけ?〝キセキの世代〟はそんなんばっかか‼︎」怒
大我は呆れたような怒ってるような顔している
火神「へそでコーヒー沸くぜ‼︎」
黒「お茶です」
『お茶だね……;;』
火神「手出せ!も!」
黒.「『え?』」
火神「いーから‼︎ ちげー、パーじゃなくてグーだよ‼︎」
テツ君と私はグーを作って大我の方に差し出した
火神「さくっと勝って目ェ覚ましてやらぁ」
そう言って、大我は自分も拳を作り私たち2人の拳にトンッと合わせた
『大我……‼︎』
(うん、信じてる……‼︎)
そしてついに決戦の日がやってくる…
(大輝…。私はまた大輝が笑ってバスケしてるところが見たい…。きっと、またバスケが楽しいって思えるようになるから……‼︎)
私は誠凛が勝つと信じきっていた