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妄想BF(仮)

第14章 僕のストーカー(逢坂紘夢)


放課後、部活がないので今日はじっくり彼女を見守れる。

と思ったけど、彼女は別の男友達と遊びに行ってしまった。

なぜ、彼女はいつも僕を置いて他の男に会いに行くのだろう。

僕を試しているの…。

いつもなら他の男と出かけたって、僕はちゃんと追いかけて見守るけれど…

今日の僕にはその気力がない…

それは…

お腹が空いているから…

今日は購買であんぱんしか買えなかった…。

僕は公園のベンチでひとりたたずむ。

……。

感じる…視線…違和感。

僕は公園内の林を少し歩いてみる。

…やっぱり感じる。

タイミングを見計らって僕は木陰に隠れる。

女の子がひとり、キョロキョロしながら小走りでやってきた。

弁当の子だ。

ふん、素人だな。

「何してんの?」

「わぁっ!」

僕が声をかけると、その子は飛び上がって驚いた。

「あ、あの…あのですね。公園で子供たちの遊ぶ姿を眺めて演技の参考にしようかと…」

「偶然だね。僕もだよ。小説の参考にしようかと思って」

「わぁ…なんか運命感じますぅ…」

その子は嬉しそうに目を輝かせた。

バカだな。そんな言い訳信じたと思ってるのか…。

「はぁ…」

なんとなく僕の口からため息が漏れる。

「先輩…もしかしてお腹減って元気ないですか? お昼あんぱんしか食べてないですもんね。
あの…自分用のおやつに持っていたんですけど…よかったら食べますか?」

その子はカバンからラップに包まれた三角のおにぎりを取り出した。

すごく美味しそう!

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