第15章 如月、部活やめるってよ
翌朝、少し、ほんの少し緊張して、私は玄関で靴を履く。
今日もし会えたら、斗真に会えたら
「おはよう」
って言おう。
斗真って呼んでいいのか。
如月くんって呼びかけたほうがいいのか、ずっと悩んでいたけど…。
とりあえず「おはよう」って言うんだ。
私は制服の胸ポケに手を当てる。
胸ポケにはサンシャインルミナスのプレミアムカード。
生徒手帳に挟んである。
ガチャ…
隣の扉が開く音。
私はあわてて扉を開けて、玄関を飛び出す。
斗真の姿が見える。
音に反応して、こっちを見た。
「おはよう!」
私は笑顔で挨拶した。
fin