第14章 僕のストーカー(逢坂紘夢)
昼休み。
僕は仕方なく、あの子が作った弁当をひろげる。
ピンクの水玉の包みに、女の子向けキャラクターの弁当箱。
もっと他になかったのかな…。
でもなるほど、小さな容器が2段重ねになっている。
量については考慮してくれたらしい。
蓋を開けてみる。
……。
美味しそう…。
ひとつの容器には混ぜご飯。
もうひとつの容器には色とりどりのおかず。
これ本当にあの子が作ったのか?
お母さんが作ったんじゃ…?
とりあえず食べてみる。
見た目以上に美味しい…!
…
僕は弁当を食べ終わり、容器を包み直す。
ていうかこれ、どうしたらいいんだろう。
返せばいいんだろうけど、あの子何組だって言ってたかな…。
そもそも名前は?
一年生ってことはわかるんだけど…。