• テキストサイズ

妄想BF(仮)

第5章 星の王子さま(雨宮久遠)


夏休みの学校で雨宮くんと、図書館で一緒に本を読んだり、運動部の練習を眺めたり、人が少ない学校を探検したりしてのんびり過ごす。

他の友達と遊んだり、塾の夏期講習の日は、午前中だけとか午後だけとか行く。

雨宮くんはいつも私の予定に合わせてくれて、待っていてくれる。

なんにもない日は朝から夕方までいたりする。

そんな日は、私はおにぎりとかサンドイッチとか持っていく。

雨宮くんにも勧めてみるけど、いつも

「ぼくは今日はあまりお腹空いてないんだ」

って言って食べない。

私はいつも一人で食べる。

雨宮くんは横でニコニコしてる。

「美味しそうに食べる愛ちゃん可愛い」

って言ってくれたりする。

「昨日ね、友達とゲーセン行ったの」

サンドイッチを食べながら、私は友達と遊びに行った話をする。

雨宮くんは私がどんな勉強してるとか、どんな友達とどんなことして遊んでるとか、そんな話が好きみたい。

「ゲーセン…ゲームする所だよね?」

「そうそう。プリクラ撮ってーUFOキャッチャーして…」

「ちょっと待って。プリクラってなんだっけ…」

「写真シールだよ。見せてあげる」

私は手帳を出してプリクラを見せる。

「わぁ、いっぱい。可愛い。キラキラ…。
この子、愛ちゃんの友達? この子も?」

雨宮くんが楽しそうにプリクラを眺める。

雨宮くんはあまり俗っぽいこととか知らない。

子どもの頃、ずっと入院してたから。

今は元気そうだけど。

「今度、一緒にゲーセン行ってプリクラ撮ろう?」

私は雨宮くんを誘ってみる。

「…今度ね」

ちょっと気まずそうに彼が返事する。

私はニッコリ笑って受け流す。

/ 104ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp