第4章 悪い友達(逢坂紘夢)
「どうかな?」
「あぁ…可愛い…。綺麗だよ、愛ちゃん…」
彼が頬を少し赤く染める。
「気にいってもらえた? ねぇ逢坂くん、夏休みに海へ行こうよ。一緒に」
私は彼の腕につかまって、彼の顔を見上げる。
「海? ダメだよ、海なんて…」
彼が嫌そうな顔をする。
「あ、そうか。逢坂くん、魚が苦手だったよね。プールにしよっか」
私は彼の顔を覗き込む。
「プールもダメ…。こんな無防備な格好で…危ないよ」
「大丈夫だよ。この水着、上に着るキャミも付いてるし…。
だいたい逢坂くんと一緒に行くんだから危なくないでしょ?」
私は首を傾げる。
逢坂くんが悲しそうな顔をする。
「愛ちゃん…全然わかってない。僕は愛ちゃんのこんな姿…他人に見られるなんて耐えられない…。
僕だけの…僕だけの愛…」
そう言って彼は私の唇にキスする。
「あん…リップ塗ったばかりなのに…」
私は言葉だけで抵抗する。
「苺の匂いがする…美味しそう…」
彼が舌で私の唇をそっと舐める。