第4章 悪い友達(逢坂紘夢)
学校の帰りに逢坂くんの家に寄る。
彼の部屋に入ると、彼は私の髪を優しく撫でて言う。
「ねぇ、髪ほどいて見せて」
「さっきダメって言ったのに」
私はちょっと唇をとがらせる。
「僕にだけ見せて」
彼が私の顔を見て微笑む。
「うん」
私は髪をほどいて、ちょっと手で整える。
「ふふ…可愛い…」
満足そうにそう言いながら、彼が私の髪をいじる。
「ふんわりエアリーウェーブなの」
「へぇ…」
私の説明を特に興味なさそうに聞き流す。
私は彼が興味ありそうな話題を振ってみる。
「わたし今日ね、水着持ってきたよ。今年新しいの買ったし。見る?」
「え? 水着? 着てくれるの?」
彼が嬉しそうな顔をする。
「うん。着替えるね」
「じゃあ飲み物持ってくる」
そう言って彼は部屋を出ていく。
その間に私は持ってきた水着に着替える。
ビキニで上にキャミが付いてるタイプ。
とりあえずキャミは着ないでいいかな。
メイクは…後で写真撮るならゆっくりやるとして…
まつ毛上げるのとリップだけしておこう。
リップを塗ってるとき、彼が部屋に戻ってきた。
私は立ち上がって彼に水着を見せる。