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【ハイキュー】Re:year

第1章 82回目の高校2年生


部室には、吉川と田中以外の7人がいる。
7人は仲良く畳の上で輪になり、それぞれが弁当箱やコンビニの袋を広げている。
現在12時43分。
昼食を取っている時のこと。

「明日入学式っすけど、1年生入ってくれますかね?」

他の6人と比べて一回り小さいーーー西谷夕が誰かに問うわけでもなく問うた。
西谷は弁当箱から黄色く鮮やかな卵焼きを箸でつまみ、口に運んだ。

「何人かは入るんじゃないか?」

短髪でガタイのいいーーー澤村大地がメロンパンをかじりながら答えた。

「そうだな。もしかしたらあの北川第一のやつが来るかもな」

色素の薄いサラサラヘアーーーー菅原孝支が左手に弁当箱、右手には箸を持ったまま笑いながら言った。

「いやいや、それはないっすよ、スガさん」

西谷が右手で「いやいや」と笑いながら手をひらひらと振った。
と、その時。
ガチャ、と外引き戸のドアが開いた。

「ちわーす」

その声と共に田中が入ってきた。
その後ろから「ちわっす」と吉川も入ってきた。

「おぉ。お前ら遅かったなぁ」

ドアに1番近くにいた澤村がコンビニの袋を持って道を開けた。
それに合わせて他の6人も少しずつ後ろに下がって2人の入るスペースをつくった。

「そうなんすよ。颯斗のやつがボケっとしてたんで遅くなったんすよ

田中はスポーツバッグからジャージを取り出して着替えながら答えた。

「へー。吉川が?珍しいな」

髪を後ろに結んでいるーーー東峰旭が弁当箱をしまいながら言う。

「僕だってボケっとする時くらいありますよ」

吉川は着替え終わったらしく、弁当箱と水筒を持って空いている西谷と眠たそうな顔をしているーーー縁下力の隣に座る。
東峰は「うっ....」と少し身を引く。

「そ、そうだな....ごめん....」

吉川は「いいっすよ」とだけ言い、弁当を広げる。
田中もコンビニの袋を提げ、田中と同じ坊主頭ーーー成田一仁と菅原の隣に腰を下ろした。

「ほんと、旭はへなちょこだな!」

東峰の隣に座っている澤村が東峰の背中をバシバシと叩く。
それを受けた東峰はさらにシュンとする。

「で、さっきなんの話しをしてたんすか?」
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