第2章 出会い
へー
エースか
早速ライバル出現だな
頑張れよ、旭
吉川はずっと2人の話を聞いている。
そろそろ喧嘩になりそうな雰囲気なので止めに入る。
「もうその辺にしときな。ねぇ?」
吉川は日向と影山の肩に手を乗せる。
「それにさ、もうすぐでみんな来るから。大人しく待っていた方が身のためだよ」
すると、数人の足音が聞こえてくる。
「ほら、来た」
吉川は2人の肩から手をのけた。
程なくすると、扉からジャージ姿の8人が現れた。
「ちわーす」
「おぉ、吉川。留守番ありがとな」
澤村が申し訳なさそうに言う。
澤村は表情を変え、視線を吉川から影山へと移した。
「よく来たな、影山」
影山は短く「うす」と返事をした。
澤村は視線を影山から隣の日向へと移す。
「で、お前が日向か?」
日向は影山とは違い、「うすっ!!」と元気に返事をする。
澤村の横から菅原が「元気だなぁ」と日向の頭をわしゃわしゃと乱す。
日向は菅原の行動に驚いたのか、固まっている。
「しっかし、影山大きいなぁ。俺と、そう変わらないんじゃないかな」
東峰が遠慮気味に聞く。
「180cmです」
「え、うそ。俺より高いじゃん!」
日向の髪をいじっていた菅原が大きく反応した。
それでも、手を止めない菅原。
「さて、そろそろミーティング始めるか」
澤村はパンと手を鳴らした。
すると、11人はコートのど真ん中に2列に座る。
日向、影山の前に2,3年生が並ぶ。
「まずは、自己紹介だな。俺は澤村大地。主将でWS」
澤村→菅原→東峰→田中→西谷→吉川→成田→縁下→木下の順で自己紹介をしていった。