第3章 家族写真 ハリー誕生日夢/捏造/3年生前の夏休み
昼食をとり食後のデザートを食べて、館内にあるゲームセンターで遊んだ後はカフェで紅茶を飲んで話した。
ネームは自分の記憶にある母さんの話を沢山してくれたし、僕の質問にも沢山答えてくれた。
数回ではあるが彼女は父さんとも会った事があるらしく、その時の事も含め面白可笑しく話してくれた。
今はモールを出て丘にある公園の展望台で椅子に座って過ごしていた。
けれど、夕食はダーズリー家でとるのでその前には帰らなくてはいけないのだ。
「最後はお楽しみのプレゼントよ、当日に渡せないのは残念だけど…受け取ってくれる?」
隣に座る彼女が体をこちらに向けて差し出したのは赤と黄色のグリフィンドールカラーで包装された物だった。
「…開けていい?」
そっとソレを受け取ると彼女の瞳を見ながら尋ねた。
大きく頷いたのを確認してから包みを開けていけば掌サイズの黒い箱があって、その箱の蓋も開けてみれば…銀の軸と端にある台座にダークグリーンエメラルドが嵌められたネクタイピンが入っていた。
「気に入らない?」
プレゼントに釘づけになる僕の顔を覗き込んできたネームに僕はブンブンと首を横に振った。
それに照れたように笑った彼女は「それと…」と鞄から一枚の写真を取り出す。
「これもプレゼント。家の中ぜーんぶひっくり返して掃除したら出てきたの」
「あ…ネームでも、これ…」
「入学のお祝いと3年分の誕生日分だから気にしないで!」
僕の手に渡された写真には、父と母、そして、両親に肩を抱かれ微笑むネームがいた。
少し緊張した顔をして写る彼女は今より若いのかどこか自分と似た初々しさがあり、その写真の後ろには、母からネームに宛てたメッセージも書かれていた。
彼女はああ言ってはいるけど、本当はアルバムに大事に入れられていたのだろう…皺一つないそれは彼女がどれだけ大切にしてきたか解るものだった。
もう一度、彼女を見れば笑って頷いてくれたから、僕はそれを受け取る事にした。
「ありがとう、大事にするよ」
「うん!あと…」
これ以上まだ、なにかあるのかと彼女に続きを促せば、僕が欲しいものはないのか尋ねられた。
折角祝うんだから僕の欲しいものもプレゼントしたいという彼女に最初は否定していた僕もその強い意志に根負けして1つ、あるモノを強請る事にした。
「じゃあ…」
