第3章 家族写真 ハリー誕生日夢/捏造/3年生前の夏休み
あの日、僕はこう言ったんだーーー
「ネームと一緒に撮った写真が欲しい」
僕の言葉に目を丸くしたネームに僕は続けた。
「両親も大好きだけど、ネームも僕にとっては大好きで大事な家族なんだ。だから、ネームと一緒の写真が欲しいな。2人とはもう無理だけどネームとは一緒に撮れるから…だめ?」
『好き』って言葉を言うときはドキドキしたけれど、頑張って気持ちを伝えてみたんだ。
そしたら、ネームってば…
「いい!いいよ!大歓迎!」
って興奮した様子で言って、僕の手を引っ張って車へと向かうんだ。
そうやって、急いでモールに戻って館内で買ったインスタントカメラで撮ったのがコレ。
僕が右腕を伸ばす先にあるカメラは、僕の首元に両腕を回してピースサインをするネームとちょっと顔を赤くして右手をネームの腕にそえる僕達2人の笑顔を上手く切り取っていた。
「素敵な写真だわ」
ハーマイオニーの言葉に僕は写真に残る笑顔と似た表情で感謝を伝えた。