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ハリポタ・短編集

第2章 僕をカエルのは君  ネビル誕生日夢


「きゃあ!!」

夕食後、就寝時間までを思い思いに過ごすグリフィンドール寮の談話室に突然響いた少女の叫び声。

ガヤガヤと騒がしい中でも近くに居た何人かには届いたその声の主は、自分が声を上げる要因となった足に触れた何かを確認しようと羽ペンを置いてテーブルの下を覗いた。

そこに、モゾ…と動く何かを確認できた少女ーーネームは、慌てて足を退かし更に顔を近づけた。

「あ、れ…君…確か、ネビルのカエル君…?」

よく見るとそこにいたのは最近親しくなった友人のペットと思われるカエルだった。
最初こそオロオロと自信無さげに話していたが、近頃はよく笑顔をみせてくれる様になった友人の事を思い出しながらカエルを見つめた。

「えー…っと…」

ネームとカエルが見つめ合って数秒どうするべきかと考えてはみるものも、このカエルが友人であるネビル・ロングボトムのペットである確たる証拠も無く…ひとまず、手を差し出してみた。
すると、ゆったりとした動きで掌に乗って来たので、そのままテーブルの上に乗せる事にした。

さて、ここからどうしたものか…と顎に手を置いて考えを巡らせたネームはカエルに名前を尋ねるという行動を選び

「君、名前なんだっけ…?レバー…鶏レバー?」

「そんな訳ないか」とケラケラ笑うネームにカエルは不満そうに一鳴きした。


その時、男子寮からすごい勢いで駆け寄って来た人物は、ネームの目の前に立つとこれまた勢いよく頭を下げた。

「ネーム、ごめん!トレバーがまた逃げ出しちゃ…って…トレバー!?」

驚きのあまり数歩後ろへよろめき人にぶつかったの友人のネビルは何度も謝りながらもこちらへと視線を寄越す。

なんで!?とでも言いたげな視線をやるネビルに対し、ネームは「そうだ、トレバー!トレバーだったね、あはは!」とカエルに話し掛けていたのでその視線に気づく事はなかったが…
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