第1章 本編
「え~、おっしーに探されたくないなぁ…」
私は、ジローの夢に文句をもらす。
『そらアカンわ。俺、岳斗探しとんねん。堪忍な…』
「やった!」
夢なのに、とても喜んだ。リアルで忍足は変態だから、探されなくない。
『不二子~!不二子~!どこにいるのぉ?』
「ここにいるよ~」
なんて、画面に言ってみたり。
『あそこの人に聞いてみよう!』
『すいませ~ん!』
『ア~ン?何だジローじゃねぇか。俺様に何か用か?』
「うっわ!可愛くない!」
「…てめぇ。俺様に喧嘩売ってんのか?」
「聞いてたの!?」
「あんだけデカイ声出したら、聞こえんだろうが」
跡部がいたことを、すっかり忘れていた。
「まぁ気にしないで!」
私は軽くスルーして、また画面を見る。
『そっかぁ~ありがと~☆早速行ってみるね~』
「ほら、跡部のせいで見逃したし。」
「俺のせいかよ…ι」
『不二子は滝の中~♪溺れる前に助けなきゃ~♪』
「怖い歌歌わないでよ…」
『滝まで少しだから、お昼寝しよ』
「いやいやいや!私を助けてよ!」
夢に突っ込んでしまう自分がいた。いくら夢でも溺れたくないし…
『ZZzz....』
「夢の中でも寝ちゃったよ…」
ジローは本当によく寝る子だけど、まさか夢の中でも寝るとは!びっくりだw
「…跡部さん。かれこれ20分は経つんですが…」
「俺様に言うな。しかもおめぇ、口調変」
「でも跡部さん。夢が夢で終わってしまうんだん!」
「だから口調変だっつってんだろ?アーン?」
跡部は口調を気にしているようだ。
「もぉ~!私、ジロー起こしてくる!ついでに私も寝るから。おやすみんご」
「あぁ。ってジローと寝んのか?おい聞いてんのか!?」
私は威勢よく跡部の部屋をでた。勿論、ジローを起こすために…