第1章 本編
という事で、夕食はジンギスカン!ジローはウキウキしながら、出来るのを待っていた。
「マ~トン、マトン~♪」
───ガタガタ
「ジロー!動きすぎっι」
私はジローを抑えた。鍋がひっくり返りそうになっていたし…
『どうぞ召し上がって下さい』
「俺イッチバ~ン♪んまぁ~い!」
ジローはかぶりつく勢いで食べ始めた。
「いただきます。ん…変わった味だね?」
「これが美味しいんだよ~♪」
「そう?」
私はハッキリ言ってあまり美味しいとは思わなかった。けれど、美味しそうに食べるジローをみると、とても幸せな気持ちになった。
「「ご馳走様でしたぁ~」」
「お前ら、本当よく食うな」
「いいじゃん、別に」
私はブーブーいいながら、ジローに目線を向けた。
「ん~…何だか眠くなっ…てき…ZZzz....」
「「あっ…」」
お腹いっぱいのジローは、いち早く眠ってしまった。
「おい、ジロー!こんな所で寝るんじゃねぇ!部屋で寝ろ」
跡部はジローの頭をガシガシとつかんだ。
「ん…部屋ぁ…?ど~こ~…?」
ジローは目を擦りながら、ゆっくり起き上がった。
「こっちだ」
「ふぁ~い…」
ジローは返事をして跡部について行った。
「不二子の部屋もこっちだ。」
「…うん。」
私は跡部の後をついて行く。ジローと並んで…
「ジロー!お前の部屋はここだ」
ジローの部屋にはキングサイズのベッドがあった。それはもう見たからにフカフカで、気持ちよさそうだった。ただ、何かがついて行くいた事を除いては…
「跡部、あれ何?」
「今に分かる」
ジローはベッドにダイブした。
「じゃあおやすみ~…ZZzz....」
「お、おやすみ…」
私はジローの爆睡に少し戸惑った。あまり話出来なかったことと、2段コンボでショックだった。
「不二子の部屋はこっちだ」
「あ、うん」
私は跡部の後をついて行く。ジローの部屋から歩いて1分の所だった。
「…えっと、ここは…?」
「俺の部屋だ」
「!遠慮するっ!ジローと寝るから!」
私は慌てふためいて、部屋を出ようとした。
「何勘違いしてやがる。」
跡部に背後から言われ、振り返った。
「だって、身の危険が…」
「はぁ?不二子、何のために来たか忘れたのか?」