第1章 《ダイヤのA》バカでも風邪は引く
起き出そうな錦城を馬乗りになって止める。
「御幸くん?」
仰向けに倒れる彼女を見て言った。
「触れていいか?」
「え?」
目を丸くして聞き返してくる。それはそうだ…今までこんな事しなかった。だが、こいつと一緒にいる時間が増えるごとに彼女に触れたい、もっと体温を感じたいと思うようになった。
「いいよ」
「え?」
今度は俺が聞き返す番だった。
「御幸くんなら」
「…」
邪魔になる眼鏡を外す。若干見にくくなるが支障はない。彼女のYシャツのボタンをゆっくり全て外す。下着のホックも外し、胸が露わになる。
「意外に大きいよな…」
「意外には余計…!」
少し怒らせてしまったようだがこんなのはいつもの事だ。彼女の首筋にゆっくりとキスをする。錦城の匂いがいつもより強く感じられる。
「んっ…」
首筋にキスしただけで声をあげるところ、こういうのは初めてらしい。…俺もだが。首筋から鎖骨、胸元にキスを落とす。
《錦城真澄side》
今までにないほどの感覚に襲われる。だんだん息も上がる。
「ぁあっ…//」
胸の先端を軽く舐められ、声が漏れる。
「可愛い声、出るんじゃねーか」
眼鏡を外した御幸くんはいつもより近距離で囁く。舐められるだけでなく弄られ、余計に声が出てしまう。
「ぁんっ…そん、なにっ//」
「感じてんの?」
そう聞かれて首を横に振る。よく分からない感覚。表現出来ない。
「自分ではそう言っても体は正直なんだな」
「ひゃぁっ//そこは…ダメっ//」
「ふーん…」
御幸くんの不適に笑う顔が見えた。
「なあ…俺になにして欲しい?」
「えっ…」