第4章 《Free!》惚れたあの子
ファミレスで四人席を進められ、互いに向かい合って座る。目の前にいる三谷はメニューを開き、何を食べるか選んでいるようだ。
「今日は私の奢りだから遠慮すんなー」
「悪いなー三谷」
「いいの、いいの!講師手伝ってくれた礼だし、ありがとな?御子柴ー」
「気にするな!暇だったし」
「まともに泳いでなくて不満そうな顔してるけどなー」
「うっ…」
何故分かったのか…そんなに分かりやすく顔に出ていたのだろうか。
「御子柴の事はよく見てるから分かるんだよ」
その言葉にドキッと心臓が高鳴る。よく見てる?俺をか?何故?頭の中でぐるぐると疑問が渦巻く。
ファミレスで夕飯をご馳走になり、帰りは二人して歩いて帰る。俺は寮だから三谷を家まで送ることが出来ないが…。
「三谷」
「ん?」
「お前が俺のことどう思ってるかは分からないが…」
「?」
「好きだ、美樹」